皆さんは「諦める」という言葉にどういうイメージを持ってますか?
ほとんどの人が、夢とか何かをやめる、断念するというネガティブのイメージがあると思います。
僕もそいうイメージを持っていたし、そう思ってました。
だけど、この「諦める力」という本を読んで言葉のイメージや考え方が変わりました。
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本の冒頭には「諦める」という言葉について説明があります。
辞書には「見込みがない、仕方がないと思って断念する」というネガティブな意味が書いてある。
しかし、「諦める」の語源は「明らめる」だという。つまり「明らかにする」という意味でもあり、決して後ろ向きではない意味しかないわけではないのである。
そして本には、
「自分の才能や能力、置かれた状況などを明らかにしてよく理解し、今、この瞬間にある自分の姿を悟る」
とかいてあります。
こんなイメージを心に留めながら読み進めてくことで「諦める」という言葉のイメージや、自分がこれから何か「諦める」状況になった時の意識が、少しは変わるんじゃないかと思います。
為末大さんは元陸上競技選手で過去3度オリンピックに出場。2005年のヘルシンキ世界選手権に置いて、男子400メートルハードルで銅メダルを勝ち取る。陸上トラック種目の世界大会で日本人として初のメダル獲得者である。
2012年6月に引退し、現在は、一般社団法人アスリート・ソサエティ(2010年設立)、為末大学(2012年開講)などを通じ、スポーツと社会、教育に関する活動を幅広く行っている。
この本は為末大さんの競技選手時代の経験をもとに、為末大さんが「諦める」ということについて、どのように考えて向き合うのかを書いています。
この本には「諦める」ことについて、自分の中の意識や、周りの反応、それに対しての自分など、いろんな角度から見ています。そして「こういう風でもいいんじゃないか」っていう為末大さんの考え方から、何かアドバイスをもらってるような感覚になります。
いろんな項目がありますが、その中で印象に残ったうちの一つを紹介します。
為末大さんは元々は100mの選手だったが、18歳の時に400mハードルに転向しています。最初は「諦めた」ことに罪悪感や後ろめたさを感じていたようです。ですが時間が経つにつれポジティブに捉えるようになったと語っています。
これは為末大さんの目的が「勝つこと」だったからです。100mを諦めたのは世界で勝つ為の選択に過ぎなかったということです。
つまり「目的」を達成するために「手段」を変えたということです。
多くの人は「手段」を諦めることが諦めだと思っている。だが、目的さえ諦めなければ手段は変えてもいいのではないかという考えである。
なるほどな〜っと思いました。もし何か明確な「目標」があったとして、それを達成するのに幾つか「手段」があるとしたら、自分に最も合った「手段」を選択する方が効率も良く、早く達成できるなーと思います。
この本はスポーツをやってる人はもちろん、仕事や何か目的、目標を持ってて悩んでる人、周りの目を気にしてる人なんかに是非読んでほしい一冊です。
僕自身も仕事を辞めるときとか、不安定な生活を送ってる時に、周りの目を気にしてしまったり、自分は努力が足りないだけじゃないのかと葛藤したりすることがあります。そんな時にこの本で書いてあるように真剣に考えることで、目標に対して違う道を見出せたり、前向きに「諦める」ことができます。
「諦める」とい言葉に対してネガティブなイメージを持ってる人はこの本を読んで、こういった心の持ちようもあるんだなーっと思ってもらえれば幸いです。では。
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