正式名称 : ブルンジ共和国
位置 : ブルンジはアフリカ中部に位置し、コンゴ民主共和国とタンザニアという大国に挟まれた小さな内陸国
面積 : 約2.8平方㎞以下
人口 : 約1189万人
首都 : ギテガ
言語 : 公用語はキルンジ語は、美しくも複雑極まりない言語。隣国ルワンダ の公用語であるルワンダ語と相互に理解可能
ブルンジは一般的にアフリカ最貧国とされている。ブルンジにとってコーヒーは極めて重要な存在であり、これまでに何度も紙幣の図柄に採用されている。
アフリカ中央部に位置するブルンジは、国土の大半を丘陵地が占める人口約1200万人の小さな国。しかし大きな可能性を秘めた国でもあります。ブルンジの経済はコーヒー産業に100%依存していると言っても過言ではありません。そして幸運にもこの地には、スペシャリティグレードのアラビカ種の栽培に最適な条件がそろっています。熱帯雨林から冷たい霧が流れてくる高地もあれば、すぐ隣でまったく霧のかからない斜面があるなど、その複雑な気候は、コーヒーに多種多様なフレーバーをもたらします。
ブルンジコーヒーの基本知識
ブルンジはアフリカの心臓部に位置し、コーヒー栽培に最適な環境を持っています。ここでは、年間を通じて温暖な気候と豊かな土壌がコーヒー豆の育成を助けています。ブルンジのコーヒー豆は、その特別な生産地域のおかげで、世界中の人々に愛されています。
- ブルンジの自然:高地の冷涼な気候、豊かな雨、肥沃な土壌が特徴。
- コーヒー豆の歴史:長い歴史を通じて、ブルンジの人々はコーヒー栽培の技術を磨き上げました。
ブルンジで栽培されるコーヒー豆は、丁寧な手入れを受け、その品質は世界でも高く評価されています。コーヒー愛好家たちは、ブルンジのコーヒーが持つ独特の風味を特別なものとして楽しんでいます。
ブルンジコーヒー豆の特徴1 – 独特の味
ブルンジ産のコーヒー豆は、その独特の味わいで知られています。甘さと酸味の絶妙なバランスが特徴で、コーヒーを淹れた瞬間から感じることができます。
- 甘さと酸味のバランス:甘いフルーツのような味わいと、心地よい酸味が組み合わさっています。
- 料理との相性:そのバランスの良い味わいは、さまざまな料理ともよく合います。
このユニークな風味は、ブルンジの特別な気候と土壌から生まれます。コーヒーを楽しむ際には、この独特の味を存分に味わっていただきたいです。
ブルンジコーヒー豆の特徴2 – 豊かな香り
ブルンジのコーヒー豆からは、花やフルーツを思わせる豊かな香りがします。この香りの強さは、ブルンジの豊かな自然環境によるものです。
- 香りの強さの理由:新鮮な空気と豊かな土壌が、香り高いコーヒー豆を育てます。
- 香りを楽しむコツ:コーヒーを淹れる際は、ゆっくりと時間をかけて香りを感じてみてください。
この香りは、一日のスタートにぴったりで、コーヒーの淹れたての香りに癒されることでしょう。
ブルンジコーヒー豆の特徴3 – 高品質な生産方法
ブルンジでは、コーヒー豆を一粒一粒、手間ひまかけて栽培しています。この丁寧な生産方法が、ブルンジコーヒーの高い品質を保証しています。
- 栽培方法:小規模な農家が中心となり、伝統的な方法でコーヒーを栽培。
- 品質の秘密:収穫後の処理も丁寧に行われ、品質を落とさないように努力しています。
この高品質なコーヒー豆は、世界中のコーヒー愛好家から高い評価を受けています。
ブルンジコーヒー豆の特徴4 – 環境にやさしい
ブルンジでは、環境に配慮したコーヒー豆の生産に力を入れています。これにより、持続可能なコーヒー栽培が実現されています。
- 環境保護の取り組み:化学肥料や農薬の使用を控え、自然にやさしい栽培方法を採用。
- 持続可能な栽培:土壌の健康を守りながら、高品質なコーヒー豆を栽培しています。
ブルンジのコーヒー豆は、環境に配慮しながら生産されているため、安心して楽しむことができます。
ブルンジコーヒー豆の特徴5 – 世界で愛される理由
ブルンジ産のコーヒー豆が世界中で愛される理由は、その独特の味わいと高い品質にあります。以下の理由から、多くの人々に選ばれています。
- 独特の味と香り:他にはない味わいが、コーヒー愛好家を魅了します。
- 高品質:丁寧な生産方法により、一貫して高品質が保たれています。
- 環境への配慮:持続可能な栽培方法で、自然を守りながら生産されています。
ブルンジのコーヒー豆は、これらの特徴により、世界中で愛され続けています。コーヒーを選ぶ際には、ブルンジ産の豊かな味わいと香りをぜひお楽しみください。
主な生産地
カヤンザ県
ブルンジで最も有名なコーヒー生産地域。キビラ山脈の標高が高く、ルシジ川に向かって西に下る断崖絶壁のおかげで、年間降水量が国内最大であることから、この地域のコーヒーはジューシーで酸味があることで知られる。
ムインガ県
カヤンザ県とは地形や気候が異なるものの、コーヒー生産量では2番目と言われる地域。標高が低く、乾燥した気候のため、カヤンザよりも酸味が少なく、ドライフルーツや花のような甘みのあるコーヒーが多く生産される。
ギテガ県
ブルンジ高地と呼ばれる地域の大部分を占め、北東部と北西部の栽培地域のほぼ中間に位置する気候・地理条件を持つ。
ブルンジのコーヒー生産者は数々の苦難に直面している
各生産者は収穫したチェリーをウォッシングステーション(そのほとんどが国有)に持ち込むことが法律で義務付けられており、精製方法や販売方法はそこで決まります。また、生産者への支払いは毎年収穫後1ないし2回のみと定める法律もあります。お金に困ったときに闇取引でコーヒーを売ろうとする生産者もいますが、これはリスクを伴います。また、ブルンジではブルボンしか栽培できず、種子の入手先も政府に限られています。
ブルンジの輸出収入の約80%を占めるコーヒーはこの国の経済を支える基幹産業であり、80万世帯以上がコーヒーで生計を立てています。国内の農園の半数余りが420本以上のコーヒーノキを栽培する大規模農園で構成され、残る半数近くは小規模農園で、なかには2本しか栽培していないところもあります。いずれの場合も、子供から大人まで家族総出でコーヒーを栽培します。
コーヒー栽培で得られる収入は不安定なため、生産者は綱渡り的な生活を強いられます。小規模の農家の多くは月1ドル程度の収入しかなく、米や豆を1日1回食べてなんとか暮らしています。多くの人々にとって重要な収入源となっているコーヒー栽培ですが、意外にもアフリカではここ数十年間、生産量が減少傾向にあります。その理由として一般的に挙げられるのが、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国にはびこる、汚職まみれで機能不全に陥った制度です。そしてその主な原因を作ったのが植民地政策です。
生産者の視点
ブルンジの多くの生産者はコーヒーがどのようなサプライチェーンをたどるのかを知りません。それだけでなく、コーヒーがどんな味をするのかさえ知りません。その作物が「コーヒー」だということ以外知らない場合がほとんどなのです。ブルンジ政府は、生産者が直接精製に携わってコーヒーの質や付加価値を高めることを禁止しているのです。汚職まみれの世界で無知を強いられ、食べるのがやっとの生活をしている。
ブルンジの歴史
ブルンジでは、コーヒー栽培と殺戮が同じ大地で繰り広げられてきました。1962年の独立以来、武力衝突が絶えず、今でも軍の姿が日常的に見られます。ルワンダで大虐殺が起きたことは広く知られていますが、実は同時期にブルンジでもフツ族とツチ族の間で激しい衝突が勃発していました。この紛争の傷跡はまだ完全に癒えておらず、ブルンジでは国家権力をめぐる争いが今も続いています。そして、なんとしても外貨が欲しい各勢力が当然のことながら目を付けたのが、この国の極めて重要な収入源であるコーヒーです。ブルンジの生物多様性の要であり、バラエティーに富んだ良質なコーヒーを育むマイクロ・クライメット(局所的気候)を作り出している熱帯雨林が、1990年代の民族抗争の主戦場になったことは、あまりにも皮肉な話です。熱帯雨林に今なお恐怖を抱くコーヒー生産者が多いのは、そのためです。
コーヒー生産者には、今日まで権力に虐げられてきた歴史があります。宗主国ドイツの命によりコーヒー生産が始まったブルンジでは、20世紀になり、ドイツに代わってこの地を植民地支配したベルギーが、税収確保のためにさらにコーヒー生産を推し進めました。そして独立後は、地元の有力者がその権力を掌握しました。多くのコーヒー農園では食用作物との間作が禁止されており、コーヒーの木々の間にさつまいもをこっそり植えようとすると刑務所行きになる可能性さえあります。コーヒーと一緒に他の作物を栽培することやシェードツリー を植えることは、土壌の栄養状態やコーヒーの質と収量を改善するだけでなく、食料の確保、気候変動への順応性の向上にもつながり、あらゆるメリットがあります。しかし間作やシェードツリー の活用が合法かつ有益であることを知ったとしても、暴力で抑圧される恐怖を今でも拭い去ることができない生産者たちは、これらの農法をすすんで取り入れようとはしません。
しかしさらに大きな問題があります。それは、この国の生産者が一般的にコーヒー栽培への投資に対して消極的であるということです。それも無理はありません。コーヒーは何世代にもわたって生産者の尊厳を奪ってきたうえに、収入源として当てにできる作物ですらないのですから。コーヒー栽培以外に、経済的に成り立つビジネスや長期的な収入源はありません。それにもかかわらず、コーヒーノキを1年中ほったらかしにして、収穫期だけ農園に足を運んで未熟な緑色のチェリーから熟しすぎた黒いチェリーまですべて一気に収穫する生産者もいます。予想不能で手に負えない作物になるべく関わりたくないのです。
ブルンジコーヒーこれから
このように、相当厳しい状況にあるブルンジのコーヒー産業ですが、希望の光がないわけではありません。この数年で、新たな手法の導入により収量が倍以上に増えた農園も存在します。しかし新しい農法を導入するためには新しいツールや情報が必須であり、それらを入手するためには生産者が正当な対価を得る必要があります。コーヒーに苦悩や抑圧のイメージが付きまとう限り、国外の専門家が指導や介入をしても、これまでのやり方を簡単には変えられません、従来の農法より優れた新たな手法を教えても、ブルンジの生産者にとっては「新手の抑圧」でしかないのです。
大切なのは豊かな関係性を築くこと。信頼関係を築き、コーヒーの質と収量を向上させる農法を広めるためには、コーヒー生産者の尊厳を守り、敬意をもって接することが何より重要です。ブルンジ産コーヒーのトレーサビリティ に関する説明や、ある特定の高地農園やウォッシングステーションについての情報を読むのも大事なことです。しかし生産者sにプレミアム価格が支払われているかどうか、そして生産者の尊厳と敬意を重んじる条件下でコーヒーが生産されているかどうかを確かめることを忘れてはなりません。
まとめ
ブルンジ産コーヒー豆の旅は、ただコーヒーを飲むという行為以上のものです。それは、遠く離れた地で丁寧に育てられ、環境に配慮しながら生産されたコーヒー豆を通じて、ブルンジの豊かな自然と文化に思いを馳せる機会を提供してくれます。ブルンジコーヒーの特徴を知ることで、あなたのコーヒータイムはさらに深い味わいを持つものになるでしょう。次にコーヒーを淹れる時は、ブルンジの豊かな風土から生まれたこの特別な豆を選んでみてはいかがでしょうか。一杯のコーヒーが、世界を旅するような新たな体験をもたらしてくれるかもしれません。
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