みなさんはインフューズドコーヒーの存在を知っていますか??
なんか賛否両論あるコーヒーらしく、いったいどういったものなのか??
今回はインフューズドコーヒーについて紹介していきます!!
インフューズドコーヒーとは
インフューズドコーヒーはコーヒー豆に様々なフレーバーや香りを加えることで、独自の風味を持たせたコーヒーのことを指します。
Infuse/Infused 意味:抽出、浸す
インフューズとは、物質を水または別の液体に浸したりして、その物質の有益な特製または風味を抽出する行為です。
例えば、水出しコーヒーを作る際に、水の中にコーヒーの粉を詰めて浸すことで、コーヒーの成分が抽出されます。この場合コーヒーの有益な成分が水に移ったと考えていただけると、Infusedの理解しやすいかと思います。
インフューズドコーヒーを定義すると「コーヒー以外の物質の風味が残ったもの」となります。
例えば発酵槽にシナモンを加えて、最終的に抽出したコーヒーからシナモンの風味が感じられたらそれはインフューズドコーヒーであると判断しているそうです。その一方で、例えば乳酸発酵を促すために塩を加えたり、カーボニックマセレーションを施すため二酸化炭素を注入したりしても、コーヒーからは塩や二酸化炭素の“風味”を感じないので、インフューズドコーヒーではないと判断するとされています。
インフューズドコーヒーが作られた背景
インフューズドコーヒーがつくられた背景の1つには気候変動の影響を受け、以前のようにコーヒーを生産しにくくなっているという問題があります。
そんな状況の中でも、生産者さんが付加価値をつけようと試行錯誤の末に生み出したのが、インフューズド ファーメンテーションなのです。
インフューズドコーヒーの抱える問題
インフューズドコーヒーに問題はあるのか??
以下のようにいくつか考えられます
- 情報の透明性
- 線引き(定義)が難しい
- コーヒー本来の味が失われる可能性がある
- アレルギー反応
- 生産が安定しない
情報の透明性
このインフューズドコーヒーの通常のプロセスでは得られないほどのフレーバーを付与することができます。
もしこのインフューズドした情報が開示されずに、品評会や商品として販売されたときに多大な評価を受けてしまったら、過酷な環境下で生産を行っている生産者が報われなくなってしまいます。
コーヒーの大会でもインフューズドコーヒーを利用してしまったら技術を競えなくなってしまいます。
線引き(定義)が難しい
インフューズドコーヒーを定義する際に、どこまでが外部のフレーバーなのかの線引きが難しいのが現状です。
例えば発酵槽に果物を加えた場合分類
- コーヒーに風味を添加するために果物を加える
- 糖分や酵母を発酵に活用するために果物を加える
前者は言うまでもなくインフュージョンにあたるものの、後者では果物の風味が直接コーヒーに添加されるわけではないので、インフュージョンにあたらないとされます。またラムやワイン、ウィスキーの熟成に使った樽で生豆をエイジングさせるのも、直接風味を添加することになるため、インフュージョンだと説明されています。
判断が難しいのが、モスト(Mossto)と呼ばれる液体に生豆を漬け込む場合。モストとはコーヒーチェリーの果汁を指しており、これは触媒としても機能しますが、同時にチェリーの風味も添加されるため、上記の1、2どちらにも当たる例と言えます。しかし、チェリーもコーヒーという植物の構成要素であることから、モストを使った発酵過程を経たコーヒーもインフューズドコーヒーにあたらないと判断しているそうです。
コーヒー本来の味が失われる可能性がある
他の風味を添加することによって、本来コーヒー豆そのものが失われる可能性があり、元々の味がわからなくなるかもしれません。
インフューズすることで、いろんなフレーバーが添加できるようになるかもしれませんが、本来ある苦味や酸味、甘みなどそれぞれが持つ特徴や複雑な味わいを失ってしまうかもしれません。
アレルギー反応
透明性ともオーバーラップする話ですが、パイナップルを使って発酵させたコーヒーを飲んだ人がアレルギー反応を示したという逸話があります。パイナップルに含まれるアレルゲンAna c 1が焙煎・抽出を経たコーヒーに残留する可能性は極めて低いとしていますが、この点についてはさらなる研究が待たれるところです。
生産が安定しない
ベトナムの産地にて、お試しでアナエロビックプロセスを行うステンレスタンクに、チェリーと一緒にパッションフルーツの果肉だけを入れて発酵させたものが作られたそうですが、そのカップにはフェノールのようなディフェクトが出てしまい、狙った香味にならなかったそうです。まだまだ酵母の働きは分かっていないことも多く、研究段階ではありますが、酵母の働きが香味に影響を及ぼすのは間違いなさそうです。
インフューズドコーヒーの魅力
- いろんなフレーバーを楽しめる
- 商品の多様化
- 間口を広げる
インフューズドの種類
- フルーツ・・・オレンジ、レモン、ベリー系の風味
- スパイス・・・シナモン、スパイス、カルダモンなど
- ナッツ・・・アーモンド、ヘーゼルナッツ、マカダミアなどリッチな風味
- 甘味・・・バニラ、キャラメル、チョコレートなどスイートな味わい
- アルコール・・・ウィスキー、ブランデー、ラムなど
商品の多様化
コーヒー豆の生育条件は、それぞれの産地で異なります。
それぞれの条件下での品質の向上を図れる技術と言えます。
地元産のフルーツを使用しつつ、商品を多様化できる可能性があります。
間口を広げる
スペシャリティコーヒーを飲んだ時、今まで飲んだことない風味豊かな味わいに衝撃を受けました。
それと同時に味の複雑、テイストやフレーバーを理解するのが難しいとさえ感じました。
また日本ですと、コンビニや缶コーヒーなど安いコーヒーを日常的に飲む人が多いです。
インフューズドコーヒーのような鮮烈でフレーバーがはっきりしているコーヒーを飲んだら、消費者にとっては新たな入り口なると思います。
インフューズドコーヒーはどこで買える??
インフューズドコーヒーが購入できるお店をいくつかピックアップました↓
まとめ
以上インフューズドコーヒーについて紹介しました。
情報開示や安定供給などいろいろ問題はありそうですが、個人的にはコーヒーの楽しみ方が増えればいいなと思います。
コーヒー豆の生産国は今でも厳しい環境下で暮らしている人も多いと聞きます。
技術の発展や新しいアイデアによって、少しでも改善されることを期待します。
参考サイト↓
海の向こうコーヒー : https://uminomukou.bcart.jp
LIGHT UP COFFEE : https://note.com/yuma_lightup/n/nb9d0cce26dc4
ZEST COFFEE : https://www.zestcoffee.com.au/2023/03/30/what-is-an-infused-coffee/
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